プログラム 19:00開演 東京文化会館
ラフマニノフ:ピアノ・コンチェルト 第3番
休憩
ベルリオーズ:幻想交響曲
ピアノ・小山実稚恵
指揮・ステファヌ・ドゥネーヴ
東京都交響楽団
ラフマニノフ:ピアノ・コンチェルト 第3番
休憩
ベルリオーズ:幻想交響曲
ピアノ・小山実稚恵
指揮・ステファヌ・ドゥネーヴ
東京都交響楽団
小山さんのラフマニノフの3番を初めてお聴きしたのは1995年の1月でした。その日私は風邪で体調が悪かったので、ホールの方にその旨を話し本来の座席から移った記憶があります。どうしてもお聴きしたかったので少し本来のチケットの席よりも良くない席でしたが今でも鮮明に憶えています。第1楽章のカデンツァをOssiaで弾かれたのにはビックリしました。
その2年前、名古屋で初めてお弾きになられた時は伺えないことが残念で残念で仕方がなかったので、東京で初めて弾かれた喜びは大きかったです。
最初にお聴きした時は正直「線が細いかな〜?」とも思ったのですが、その後演奏の機会がとても多く、お聴きする度に「小山さんにこの曲は合っているかも」と思うようになりました。本当に演奏される機会が多いので、もしかしたら日本のピアニストで最もこの曲を弾かれているかもしれません。
さて今日の演奏ですが、一段とパワーアップされているように感じました。CDに収録されている位ですのでかなり手の内に入っているのだと思うのですが、本当に素晴らしい演奏でした。そしてやはり第1楽章のカデンツァはOssiaです(これまでもずっとOssiaヴァージョンでした)。おそるべし!!
このカデンツァは難しいはずなのですが…かなり余裕がある感じです。曲全体を通してもやはり余裕が感じられました。今まで私が気付かなかった内声が聴こえてきたり、楽譜を見ると弾くことだけで大変そうな場面でバスを強調してみたりと、様々な発見もありました。
ただ少しオーケストラが気になりました。都響は先月もお聴きして良い演奏をすると思っていたので残念でした。実は昨日もまったく同じプログラムで演奏会が行われていたのです(サントリーホール)。昨日も今日も都響の定期公演でした。
コンチェルトの第1楽章の前半のインテンポの部分でズレたり、ピアノが伴奏形になりオーケストラ(ソロ楽器の場合も)がメロディを演奏するところでメロディがよく聴こえなかったり、かと思えばうるさ過ぎるところもありました。これはどういうことなのでしょう?指揮者の問題なのでしょうか?オーケストラにとっても難曲ということの証明であるのかもしれませんが…。謎です。
第3楽章の最後のほうの Piu mosso. 〜 Piu vivo. で、小山さんが物凄く速いテンポになりオーケストラが追い付けなくなるほどでしたが、ここは仕方ないかもしれません。ちょっと面白かったです。
休憩中に小山さんを訪ねました。「素晴らしかったです!」と申し上げると「曲がいいのよ〜」とのお返事。いやいや、それはないでしょう。確かに曲はいいのですが、前に「お指の体操」のような演奏を聴いてつまらなかったことがあったので、やはりこの曲は特別なのかな〜、と思ってみたりもしました。小山さんはその「特別」を弾けるおひとりだと思います。
他にもカデンツァや、第2楽章の終わりから第3楽章にかけての絶妙な橋渡しなど色々とお話させて頂きました。
そして…一応後半も聴こうかとホールへ戻りました。今回の指揮者は割と色々なことをする方かもしれません。が、オーケストラとうまく意志の疎通ができていなかったような気が…。
ちょっと後味はよくありませんでしたが、前半の小山さんの名演を想い出しながら帰途に着きました。
プログラムにこの11月3日に95歳で亡くなられた、ジャン・フルネ氏の追悼記事が載っていました。ご冥福をお祈り申し上げます。
